偉大な先人に学ぶ日本ビジネス道(第13回)スポーツをビジネスに育てた水野利八が残したもの

雑学

2017.06.23

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 人口減少などで国内市場の縮小傾向が指摘される中、成長産業の1つと期待されているのがスポーツ用品業界です。スポーツ用品業界の市場規模は2012年には1.7兆円でしたが、スポーツ庁は2025年には3.9兆円規模にまで拡大させたいと目標を掲げています。

 我が国のスポーツ用品業界ですが、その黎明(れいめい)期において大きな役割を果たしたのが美津濃の創業者、水野利八です。

 利八は1884年、岐阜県大垣市で生まれました。幼い頃から大阪の薬種問屋に奉公に出た利八は、その後京都の織物問屋に移り、番頭を務めます。真面目な仕事ぶりで重要な仕入れまで任された“デキる”番頭だったようです。

野球との出合い

 そんな利八の運命を左右する出来事が1903年に起こります。番頭の利八が三高(現・京都大学)のグラウンドを通りかかると、三高の学生と外国人がボールを使いながら走り回っている様子が見えました。これが当時日本で人気の出始めていた野球で、神戸の外国人チームと三高との試合でした。

 それまで商売の世界で利益を上げることに熱中していた利八は、もうけにならない野球というものに三高の学生と外国人が真剣に打ち込む姿に感動します。この素晴らしい野球というスポーツに、自分の人生を賭けてみよう。「スポーツ産業は聖業である」と言ってはばからなかった利八の新しい人生が、ここから始まります。

 利八は1906年、弟の利三と共に大阪市北区で水野兄弟商会を創業。織物問屋で培った経験と技能を生かし、ユニホーム、スポーツウェアの販売から事業を始めます。そして1910年には美津濃商店に改名。スポーツ用品といえばほとんどが輸入もので、本格的なスポーツ用品を製造する会社が国内になかった当時、スポーツ用品の製造に乗り出し、野球用のグラブ、ボールの製造を始めます。

用具販売にとどまらず日本の野球界発展に尽くす…

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