急務!法対応(第13回)
自動車の「OBD検査」が10月からスタート。準備は万全?
公開日:2021.02.12
感染症との戦いが続いています。終息を実現するためには1人ひとりの感染症対策はもちろん、ワクチン接種が待たれるところですが、一般接種が始まるまでにはもう少しかかりそうです。そこで今回は、ウイルスに負けない体づくり、免疫力アップについて専門家の知見を紹介します。
第66回の記事では、免疫機能の維持・向上に役立つ食事面の工夫として腸の活性化に役立つ食事メニューをご紹介しました。この“腸活”と併せて取り組むことでより免疫機能の強化に期待できるのが「ミトコンドリアの活性化」との情報をキャッチしました。ここで、「ミトコンドリアって何?」という人のために簡単な説明を述べておきましょう。
高校の生物基礎で扱う内容によると、ミトコンドリアは、核を持つ細胞(真核細胞)からなる生物の細胞に含まれる細胞小器官の一種であって、体内エネルギー(アデノシン三リン酸:ATP)を呼吸によって産生する役割を担っているといいます。人間の細胞にも例外なくミトコンドリアは存在し、厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」にある用語辞典によると、その数は1細胞当たり100個から2000個程度、人体の有酸素性エネルギー代謝はミトコンドリアがないと成り立たないことが読み取れます。
この、ミトコンドリアの活性化が免疫力アップに役立つという情報を確かめるため、国産ワクチン開発の第一人者・大阪大学大学院医学系研究科教授の森下竜一先生に詳しく伺いました。
「一説によると、免疫機能のピークは20歳、40歳では半分になるといわれています。その理由の1つが“胸腺”の退化です」と森下先生。胸腺は左右の肺の間のやや上かつ前の方に位置し、胸骨の裏側にある器官のこと。細胞性免疫に非常に重要な働きを持つT細胞は胸腺(Thymus)で成熟することから、その頭文字を取って命名されました。胸腺は体の中でも一番老化が進む器官のため、加齢と共に胸腺の働きが低下し、免疫機能も比例して低下しやすくなるといいます。
森下先生はこうした、いわゆる免疫老化を防ぐには、細胞のエネルギーを作り出すミトコンドリアの活性化が必要不可欠だと言います。免疫機能は大きく分けて自然免疫系と獲得免疫系の2つがあり、獲得免疫系には抗体を作ったり抗原を排除したりする役割のB細胞や、免疫細胞の指示や異物への攻撃などを担うT細胞があります。
森下先生によると「ミトコンドリアの働きが悪く十分な栄養が供給されないと、これら免疫細胞の分化に影響し、数と質が低下します。従って、ミトコンドリアの働きを高めて免疫細胞のエネルギー循環を整えることが、免疫老化の予防につながるのです」と話します。
\ かんたん入力で登録完了 /
執筆=Nao Kiyota(Self Training Café)
美容・健康ライター。ダイエットアドバイザー、リンパケアセラピスト、心理カウンセラーの資格を生かし、健康で美しくなるためのセルフトレーニング法を発信している。最近カメラを購入。写真で「もっとわかりやすく」伝えられるよう、日々修行に励んでいる。抹茶ラテ(豆乳・シロップ抜き)と足つぼマッサージが大好き。
【T】
疲れ解消★カンタン!アンチエイジング