ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで“学び”が進化する
公開日:2017.08.25
2017年、注目の山があります。富士山、立山とともに「日本三大霊山」に挙げられる白山(はくさん)です。開山1300年記念を迎えた白山の歴史に触れつつ、古来、崇められてきたこの山の魅力を紹介しましょう。
白山の開山は約1300年前。当時の日本は奈良時代で、遣唐使が派遣された頃に当たります(写真提供:ピクスタ)
白山は石川、福井、岐阜の県境に位置します。標高2702mの御前峰(ごぜんがみね)を最高峰に、剣ヶ峰、大汝山、別山などいくつものピークが集まった山の総称です。裾野を長く伸ばし、女性的で美しい山容(山の形や姿を意味する言葉)は目を引き、遠く南アルプスの山からも望めるほど。
また、白山は名水の産地としても有名です。登山道の1つ砂防新道でも「延命水」と名付けられた湧き水で喉を潤すことができますが、白山からの湧き水は清流として名高い九頭竜川、手取川、長良川を下り、麓の土地を潤してきました。
白山へ至る禅定道(登山路)のうちの1つ、加賀馬場の起点、白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ/本宮)
美しく遠くからでも目を引く山容、そして人の暮らしに欠かせない水を生む山として古くから自然崇拝の対象となったのは当然のことだといえるでしょう。白山の女神を祭る白山比咩神社の創建は紀元前、今から2100年も前だといわれています。はるか昔から尊い場所として人々はこの山を崇め、聖域に足を踏み入れることはありませんでした。
そんな白山に初めて登ったのは、越前国麻生津(現:福井市三十八社町泰澄寺)に生まれた修行僧・泰澄(たいちょう)だといわれてます。故郷の西側に位置する越知山での修行中に、泰澄は夢の中で天女から白山に登るようにと告げられたそう。そのお告げに従い、いくつもの困難を乗り越え、山頂に立ったのが奈良時代の717年。それからちょうど1300年に当たるのが今年なのです。
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執筆=小林 千穂
山岳ライター・編集者。山好きの父の影響で、子どもの頃に山登りをはじめ、里山歩きから海外遠征まで幅広く登山を楽しむ。山小屋従業員、山岳写真家のアシスタントを経て、フリーのライター・編集者として活動。『山と溪谷』など登山専門誌に多数寄稿するほか、『女子の山登り入門』(学研パブリッシング)、『DVD登山ガイド穂高』(山と溪谷社)などの著書がある。現在は山梨で子育てに奮闘中。
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