ニューノーマル処方箋(第47回)
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公開日:2018.08.31
ニュージーランドのマウント・クックは、日本の7~8月に冬を迎える
今年は連日の猛暑で、今までにない厳しい夏でした。そんな中、暑い日本を飛び出して行ったのが、季節が真逆のニュージーランドです。日本の8月、南半球のニュージーランドは冬を迎えていて、日本では体験できない貴重な自然を楽しんできました。今回は季節のギャップが楽しいニュージーランドでのトレッキングをレポートしたいと思います。
ニュージーランドで夏のトレッキングといえば、11~2月がハイシーズンに当たります。この時期、山にはマウント・クック・リリーやマウンテン・デイジーが咲き、壮大なサザンアルプスの展望が楽しめることで人気があります。しかし、ニュージーランドの冬(日本ではまさに今の時期)もトレッキングが楽しめることはほとんど知られていません。
7~8月、南島の南側は雪と厳しい気象のために、ルートバーン・トラックやミルフォード・トラックといったトレッキングルートは閉鎖されています。けれども、島の中ほどにある降雪量が少ないマウント・クック国立公園は冬でもトレッキングを楽しめるのです。
マウント・クック(標高3724m)は富士山より少し低いですが、氷河に覆われ、岩壁が露出していることから登るのが非常に難しい山です。その山を間近に見られるのが「フッカー・ヴァレー・トラック」というトレッキングコースです。フッカー氷河湖まで、片道約5㎞のコースを3時間ぐらいかけて往復します。
フッカー・ヴァレー・トラックは冬でも雪が少なく、ハイキングが可能。写真ではコース上に雪はないが、通常は薄すらと積雪していることが多い
3つのつり橋を渡りながらフッカー谷を上部へ向かいます。このときはまったく積雪がありませんでした。また、積雪があっても傾斜が緩やかな道なので、同行してもらったガイドによると、雪山に慣れていない人でもガイド同伴でスノー・トレッキングが楽しめるそうです。
歩いて行くとだんだんマウント・クックが近づき、左右の山も大迫力で迫ってきます。特にマウント・セフトンという山の岩壁上に乗った懸垂氷河が、吸い込まれそうなほど深いブルーで輝いていました。冬は新雪に覆われているため、夏より山が白くて美しい景色が見られます。
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執筆=小林 千穂
山岳ライター・編集者。山好きの父の影響で、子どもの頃に山登りをはじめ、里山歩きから海外遠征まで幅広く登山を楽しむ。山小屋従業員、山岳写真家のアシスタントを経て、フリーのライター・編集者として活動。『山と溪谷』など登山専門誌に多数寄稿するほか、『女子の山登り入門』(学研パブリッシング)、『DVD登山ガイド穂高』(山と溪谷社)などの著書がある。現在は山梨で子育てに奮闘中。
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