前回、疲労回復を促すセルフコンディショニングの一つとして、冷房で冷えた体を温められる「味噌汁」を食事に取り入れる方法をご紹介しました。味噌汁は暑い時期に失われやすい塩分・水分を補給できるだけでなく、味噌自体に含まれるたんぱく質やビタミンB群が疲労回復をサポートし、トリプトファンやイソフラボンが快眠を後押しします。また、加える具材によってさまざまな栄養素を追加できるため、食事の栄養バランスを整えて腸内環境や代謝機能を向上させるのにも役立ちます。
今回は、毎日の1杯として夏バテ予防に取り入れたい、味噌汁レシピをご紹介しましょう。
ネバネバ食材の梅味噌汁
めかぶやオクラなどのネバネバ成分には、胃腸の粘膜を守る働きや、血液をサラサラにして代謝機能や肌荒れを改善する働きがあります。同時に、カルシウムやマグネシウム、カリウムなどのミネラルも取り入れられるので、むくみの予防や頭痛・肩こりの改善などにもうってつけです。梅干しを加えれば、消化機能や食欲の増進にも役立ちます。
<材料/2食分>
・オクラ……2本
・めかぶ……1パック
・梅干し……2つ
・だし汁……2カップ
・味噌……大さじ1
<作り方>
1.オクラを食べやすい大きさにカットする
2.梅干しの種を取り除く
3.鍋にだし汁を入れて煮立たせる
4.鍋にオクラを加えてさっと一煮立ちさせる
5.火を止めてめかぶを加え、味噌を溶かす
6.お椀に入れ、梅干しを乗せたら出来上がり
色鮮やかなさっぱり酢味噌汁…
カボチャやズッキーニ、トマト、ピーマン、きゅうりなどの夏野菜には、カリウムやマグネシウム、ビタミンC、ビタミンB群など疲労回復をサポートするビタミン類や、発汗とともに失われやすいミネラル類が豊富です。ベーコンを加えれば、旨味とたんぱく質を追加でき、彩りの良いおかずとして食欲が湧いてきます。さっぱりした食事が恋しいときには、お好みで酢を加えるのがオススメです。
<材料/2食分>
・カボチャ……60g
・ズッキーニ……2分の1本
・ミニトマト……6〜8個
・青ネギ……少々
・ベーコン……1〜2枚
・だし汁……2カップ
・味噌……大さじ1
・酢……小さじ2
・油……少々
<作り方>
1.青ネギを小口切りにする
2.ズッキーニを半月切りにする
3.カボチャを薄切りにする
4.ベーコンを食べやすい大きさに切る
5.フライパンで少量の油を熱し、ベーコンに焼き目がつくまで炒める
6.鍋にだし汁とカボチャを入れてカボチャが柔らかくなるまで煮る
7.焼いたベーコン、ズッキーニ、ミニトマト、青ネギを入れて一煮立ちさせる
8.火を止め、味噌を溶かしたら、酢を加え軽く混ぜて出来上がり
薬味で体を温める具沢山冷汁
もっとさっぱりした食事にするなら、冷汁にしてビタミン・ミネラル類を補給するのがオススメです。豆腐や魚缶を活用すれば、手軽にたんぱく質を補えます。ご飯だけでなく、うどんやそうめんとの相性も良いため、あっさりした麺類を食べたいときの栄養強化にもぴったりです。温かいものを食べる気分にならないときでも、スルスルと口に入るでしょう。
<材料/2食分>
・サバの水煮缶……1缶
・きゅうり……2分の1本
・豆腐(または木綿豆腐)……2分の1丁
・ミョウガ・ショウガ・大葉……適量(お好みで)
・だし汁……2カップ
・味噌……大さじ1
・塩(塩もみ用)……少々
<作り方>
1.豆腐の水気を切っておく
2.水気を切った豆腐をさいの目切りにする
3.きゅうりを薄切りにし、塩揉みをして水気を切る
4.ミョウガ・ショウガ・大葉を細切りにする
5.ボウルにサバの水煮缶の汁と味噌、だし汁を加えて味噌が溶けるまで混ぜ合わせる
6.5のボウルにサバの水煮缶の身と、豆腐、きゅうり、ミョウガ・大葉を入れ、サバの身を食べやすい大きさにほぐしながら混ぜ合わせる
7.冷蔵庫で冷やし、器に盛り付けて出来上がり
ご紹介した具材以外にも、乾燥わかめやカット野菜、サラダチキン、缶詰などの下ごしらえが不要な具材やインスタント味噌汁を常備しておけば、短時間で味噌汁を作れます。味噌汁を飲む習慣のない方は、1日のうちのどこか一食で取り入れ、1日1杯を習慣化するのがオススメです。味噌汁で夏に不足しがちな栄養素を補給してコンディションを整え、仕事のパフォーマンスを高めていきましょう。