弁護士が語る!経営者が知っておきたい法律の話(第28回)「36協定」見直しで残業規制は強化されるか?

働き方改革 法・制度対応

2016.10.24

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 長時間労働による過労死(自殺を含む)が後を絶たず、また健康被害の発生も数多く報告されています。

 そんな中、日本政府は2016年9月2日、長時間労働の見直しや同一労働同一賃金の是正に向けて、内閣官房に「働き方改革実現推進室」を設置しました。長時間労働対策の目玉は、事実上無制限の残業を可能にしてきた「36(さぶろく)協定」の見直しにあります。

 今回は、36協定の見直しは本当に実現するのか、見直しのキーポイントはどこにあるのかについて解説します。

労使双方の「36協定」に対する思惑

 36協定とは、労働基準法36条に基づいて、労働組合などと使用者側が書面で協定を結んで労働基準監督署に届け出ることにより、使用者側が労働者に法定労働時間を超過した時間外労働を命じることができるというものです。

 この法律によれば、使用者側は事実上無制限の時間外労働を労働者に命じることができることになります。

 長時間労働が是正されない背景には、企業の人員削減により、残った労働者の仕事量を増やさざるを得ないという企業側の事情があります。また、広告や新聞業界をはじめとした一部の業界では、そもそも長時間労働が常態化していることもあるでしょう。

 一方で労働者側も、残業代を当てにした生活設計を立てていることが少なくありません。36協定は、健康被害や過労死を招く危険がある一方で、このように労使双方の思惑に応える「ありがたい」側面もあるのが実態です。

見直しのキーポイント1:上限規制…

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寺林 智栄/ともえ法律事務所

某有名資格試験予備校において公務員受験講座の民法、論作文等を8年間担当。2007年9月に弁護士登録、東京弁護士会に所属(登録番号 35560)。法テラス、琥珀法律事務所を経て、2014年にともえ法律事務所を開業。著書に「裁判員裁判のための量刑」(共著。現代人文社)。WEBサイト「シェアしたくなる法律事務所」「メルメクス:法律相談広場」でも執筆。

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