弁護士が語る!経営者が知っておきたい法律の話(第52回)日本版司法取引から身を守るためのポイントとは?

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2019.01.28

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 大手自動車メーカーの著名経営者が東京地検特捜部に逮捕され、起訴されました。その報道が連日のようにマスコミをにぎわせています。報道によると、自動車メーカー側が日本版司法取引(法律上は、協議・合意と呼びます)を行ったことから逮捕につながったとのことです。

 経営している会社が、そのトップを逮捕させるように仕向けたというのですから、会社経営者の皆さんは「どうなっているんだ?」と疑問を感じたのではないでしょうか。

広範囲の経済犯罪が司法取引の対象に

 「本当のことを話して捜査に協力すれば、罪を軽くしてやれるんだが……」

 犯罪者に対する刑事や判事のこんなセリフを小説などで見たことがありませんか。このように捜査に協力した見返りに罪を軽くすることを「司法取引」と呼びます。

 欧米では以前から導入され、他人の犯罪だけでなく、自分の犯罪に関しても自ら認めて捜査に協力する司法取引も行われていました。そして、2018年6月、日本でも司法取引制度が導入されました。

 日本版司法取引は、経済犯罪や薬物犯罪など、特定の犯罪について認められた制度です。従って、窃盗や痴漢などの犯罪について、日本版司法取引制度が用いられることはありません。

 ここでいう経済犯罪は、贈収賄、詐欺、脱税や、談合などの独占禁止法違反、インサイダー取引などの金融商品取引法違反、特許権侵害などの特許法違反といった幅広い分野が含まれます。ビジネスパーソンも人ごとと思ってはいられないことが分かっていただけるでしょう。

日本版司法取引制度が導入された理由とは?…

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執筆=入江 源太

麻布国際法律事務所 代表弁護士
平成10年検察官任官。カリフォルニア州立大学デービス校LLM、隼あすか法律事務所パートナー、パイオニア株式会社インハウス弁護士等を経て現在に至る。主な著作として、『カルテル規制とリニエンシー』(三協法規出版:2014年9月、編著)、『検証判例会社法』(財経詳報社:2017年11月)などがある。

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