ゴルフエッセー「耳と耳のあいだ」(第69回)

卒業記念をゴルフ場で!地域密着の経営術を学ぶ

2021.04.26

クリップについて

 2021年3月11日、神奈川県にある茅ヶ崎ゴルフ倶楽部にて、隣接する浜須賀小学校の卒業生を対象に、「卒業記念イベント」が開催されました。このイベントは、卒業する児童へ思い出に残るイベントをプレゼントしたいという思いから、クラブを運営するゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)が企画したものです。6年生最大の楽しみである修学旅行が新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止になり、またその代替行事もことごとく中止になってしまったことから、この企画を発案されたといいます。これを聞いた私は非常に興味深く、かつ共感を覚え、早速、その取材に出掛けました。

 取材を通じて、イベントを企画した茅ヶ崎ゴルフ倶楽部(以下略/茅ヶ崎GC)、この話を受け入れた小学校の先生方、そして児童のみなさんのそれぞれから、ビジネスの成功にもつながるいくつかのヒントが得られました。今回は、いつもとは趣向を変え、この卒業記念イベントで得られた学びをお伝えしたいと思います。

何事も「楽しむ」ことの大切さ

 ゴルフ場はほとんどの児童にとって未踏の地。多くの大人がボールを打って遊んでいる謎の場所でした。この日は、そんな場所に足を踏み入れ、子どもたちが思う存分に遊べたのです。エンディングには広い芝生の上から環境に配慮した紙製の「エコ風船飛ばし」をするなど、遊びのメニューは盛りだくさんの内容でした。

初めてのゴルフ場を歩く子どもたち

 

エンディングで舞い上がったエコ風船

 

 イベントを見ていて最も印象に残ったのは、子どもたちのあふれんばかりの笑顔です。みんな、ゴルフ場に足を踏み入れた瞬間、広大な芝生のコースに感動した様子で「わぁ~広ーい!」と歓声を上げていました。また、数々の遊びに触れるたび、あちこちで歓声が上がります。ボールに当たらなくても笑顔、当たれば大歓声!友達のナイスショットを喜び、うまくいかない人を励まし応援する……誰に言われるまでもなく、それぞれの楽しみ方を見いだしている子どもたちの姿がそこにありました。

 「楽しむ」ことはゴルフの本質です。ミスショットをするたびに、腹を立てたり落ち込んだりしている大人は、子どもの純粋に楽しむ姿を見習わなければなりません。なぜなら、「楽しむ」ことこそが、ゴルフに限らず物事の質を高め、成功を得るための最大の秘訣だからです。どんなに困難な仕事であっても、その仕事を楽しめれば、必ずや成功に近づくでしょう。嫌々やっていたら、成功するはずのものも成功できないでしょう。

 哲学者の中村天風さん(1876-1968)の言葉を引用すると「どんな名医や名薬といえども、たのしい、おもしろい、嬉しい、というものにまさる効果は絶対にない」ということです(『君に成功を贈る』日本経営合理化協会刊行/2001)。そのことを、今回は改めて子どもたちの笑顔に教えられた気がしました。

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執筆=小森 剛

執筆=小森 剛ゴルフハウス湘南

有限会社ゴルフハウス湘南の代表取締役。「ゴルフと健康との融合」がテーマのゴルフスクールを神奈川県内で8カ所運営する。自らレッスン活動を行う傍ら、執筆や講演活動も行う。大手コンサルティング会社のゴルフ練習場活性化プロジェクトにも参画。著書に『仕事がデキる人はなぜ、ゴルフがうまいのか?』がある。

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