ビジネスWi-Fiで会社改造(第41回)
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公開日:2022.05.20
2022年4月7日から10日の4日間、開催されたマスターズ・トーナメント(以下、マスターズ)における注目の一つは、昨年アジア人として初めてマスターズを制した松山英樹選手が連覇なるか、でした。マスターズの長い歴史の中で連覇を果たしたのは、ジャック・ニクラウス(1965・66年)、ニック・ファルド(1989・90年)、そしてタイガー・ウッズ(2001・02年)の3選手のみ。松山選手には史上4人目となる連覇の期待がかかっていたのです。
結果はみなさんもご存じの通り、松山選手は通算2オーバーで14位タイ。通算10アンダーで優勝したのは、これがメジャー初制覇となるスコッティ・シェフラー選手(米国)でした。シェフラー選手はマスターズ開幕時点で世界ランキング1位でしたから、順当に実力を発揮したといえるでしょう。松山選手は残念でしたが、そもそも今大会、出場も危ぶまれるほど首から肩甲骨にかけての不調を抱えながらの参戦でした。そのコンディションでの14位タイは誇れる結果といえるのではないでしょうか。ここで改めて、松山選手の戦いぶりを振り返りながら、学べるものを探っていきたいと思います。
マスターズの約1カ月前、3月3日に開幕したPGAツアー「アーノルド・パーマー・インビテーショナル」の2日目に首から肩甲骨にかけての痛みを訴えた松山選手は、この大会こそ通算3オーバー、20位タイでフィニッシュするも、その後予定していた試合を欠場しました。3月21日にようやく練習を再開し、同月31日の「バレロ・テキサス・オープン」に参戦した松山選手でしたが、その復帰戦2日目前半を1アンダーで終えてから途中棄権。とても体調が万全とはいえない状態で翌週のマスターズを迎えることになったのです。
マスターズの前年度チャンピオンには連覇の期待の他に、大きな役割が課せられます。開幕2日前に行われる恒例行事、チャンピオンズディナーでのスピーチや、表彰式での優勝者へのグリーンジャケット授与といった役どころです。おそらく彼は、それらの大役を果たすために何としても出場をと決意していたのでしょう。
今大会を迎えた松山選手、初日は3バーディー、3ボギーのイーブンパーで19位タイ。第2ラウンドはショートゲームがさえわたり、4バーディー、1ボギーで3つスコアを伸ばし、通算3アンダー。首位と5打差の2位タイで決勝ラウンド進出を決めました。この時点で本人が「いいプレーができた」とインタビューで語っているように、タフな条件下ながら大健闘していたと思います。
続く第3ラウンドは、強風に加えて気温が低いという厳しいコンディションの中、松山選手は5オーバーと崩れ、通算2オーバーの14位に後退。首位のシェフラー選手とは11打差となり、連覇は厳しい状況になりました。それでも、最終ラウンドは5バーディー、5ボギーのイーブンパーをキープし、通算2オーバー、14位タイという立派な結果で今大会を締めました。試合後の振り返り取材で「よく痛みなく72ホールできたなと思う。トレーナーに感謝したい」と語る松山選手の言葉に、前年度チャンピオンとしての重責を果たした安堵感がうかがえます。
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執筆=小森 剛(ゴルフハウス湘南)
有限会社ゴルフハウス湘南の代表取締役。「ゴルフと健康との融合」がテーマのゴルフスクールを神奈川県内で8カ所運営する。自らレッスン活動を行う傍ら、執筆や講演活動も行う。大手コンサルティング会社のゴルフ練習場活性化プロジェクトにも参画。著書に『仕事がデキる人はなぜ、ゴルフがうまいのか?』がある。
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ゴルフエッセー「耳と耳のあいだ」