ゴルフエッセー「耳と耳のあいだ」(第89回)無人インドアゴルフ練習場にみる最近のゴルフニーズ

スポーツ

公開日:2022.12.23

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今回訪問した「ゴルフミラーレンジ聖蹟桜ヶ丘店」

 近年、さまざまな業界で無人の店舗形態が流行しています。ゴルフ業界においてはインドア形式の練習場(以下:インドアゴルフ練習場)で、その波がやってきているようです。今回は、最新の弾道測定器や臨場感あふれるレッスン動画を備えた無人インドアゴルフ練習場の紹介をしながら、この業態の今後と可能性を考えてみたいと思います。

デジタルとアナログとの融合施設

 今回訪れたインドアゴルフ練習場は、ゴルフライフが運営する「ゴルフミラーレンジ聖蹟桜ヶ丘店」(以下:ゴルフミラーレンジ)です。ブース(打席)は全8打席。ブースにはVIPブースと一般ブースがあり、一般ブースでも幅3.5m×奥行き6m(一部、幅4.1m×奥行き7m)と、かなり広め。通常、練習場の打席は、屋外、インドアとも横幅は最低2.5mとされています。もちろん、それよりは広めになっている練習場もあるのですが、それを考慮してもゴルフミラーレンジは余裕のある設計だといえます。

 すべてのブースに、ボールスピード、打ち出し角、スピン量から導き出される弾道データをグラフィックで確認できる測定器「SKYTRAK(スカイトラック)」が設置されています。またVIPブースにはツアープロやクラブメーカーなども開発で使用する高性能の弾道測定器「TrackMan(トラックマン)」が設置され、さらに細かな分析が可能です。

 ゴルフミラーレンジのセールスポイントの一つが、“ミラーレンジ”という名前にあるように、三方の壁が一面鏡張りになっていること。三方とは、アドレスした際の正面と背中側、そして打球方向とは逆の後方延長線方向です。これによってスイングチェックがしやすくなります。この鏡は万一ボールが当たっても割れない特殊な鏡になっているとか。テストでわざとボールをぶつけた箇所を見せてもらいましたが、鏡は少しヘコミがある程度でした。

ブースは入り口以外すべて壁に囲まれた個室のため、ゆっくり練習に打ち込める

 そしてもう一つのセールスポイントが、アドレス正面の鏡に映し出されるレッスン動画です。鏡のサイズは高さ175cm×幅60cm、成人男性をほぼ等身大で映し出せるため、ティーチングプロと対面でレッスンを受けているような臨場感が味わえます。しかも、レッスンコンテンツは、飛距離を伸ばしたい、スライスを直したい、アプローチの苦手を克服したい……など、課題別にメニューを選択でき、目的に合ったレッスンを視聴できます。

 ブースとは別に共有スペースが設けてあり、そこには各種練習アイテムがそろっています。練習アイテムはブースで自由に使用できます。ゴルフではさまざまな練習アイテムが販売されていますが、使ってみないとその効果は分かりません。買ってはみたものの自分には合わなかったという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。ここでは、まずは使ってみて、自分に合う、効果的だと判断したら購入するといったトライアル的な使い方ができます。

練習アイテムがそろう共有スペース

 ゴルフミラーレンジは、弾道測定器や等身大のレッスン動画といった最新のデジタル技術を活用しつつ、3方向の鏡で自分のフォームをチェックして、さまざまな練習アイテムを試せるといった多様な使い方ができますから、上達志向の強いゴルファーの心をくすぐる「秘密の練習基地」といえるでしょう。

無人営業のメリット、デメリット…

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執筆=小森 剛ゴルフハウス湘南

有限会社ゴルフハウス湘南の代表取締役。「ゴルフと健康との融合」がテーマのゴルフスクールを神奈川県内で8カ所運営する。自らレッスン活動を行う傍ら、執筆や講演活動も行う。大手コンサルティング会社のゴルフ練習場活性化プロジェクトにも参画。著書に『仕事がデキる人はなぜ、ゴルフがうまいのか?』がある。

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