ゴルフエッセー「耳と耳のあいだ」(第93回)ゴルフでしっかり休養して仕事の活力をアップ

スポーツ

公開日:2023.12.19

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 屋内練習場でもコースでもゴルフに行った翌日、気分良く仕事に向かえていますか?ゴルフ疲れで仕事にならない……という人はいませんか?特にビジネスパーソンなら、ゴルフは翌日からの仕事の活力を養うためのツールであることが望ましいはず。

 ゴルフが仕事のプロゴルファーとは異なり、趣味・スポーツの一環として取り組みたい、休暇・余暇にリフレッシュしたい、という気持ちでゴルフに親しんでいる人にとっては、ゴルフが「休養」になっていないと、翌日の仕事に疲れが残ってしまうのは当然です。翌日に疲れを残さず、心身ともに充実した状態で仕事に向かうためには、きちんとした「休養」が必要で、ゴルフをすることが「休養すること」に当てはまっていないといけません。

 今回は、誰もが知っているようで知らない「休養」の言葉の定義と、はたしてゴルフは「休養」といえるのか、その辺りに触れながら、ゴルフでしっかり「休養」して、仕事のパフォーマンスを上げるコツをお伝えします。

そもそも「休養」するってどういうこと?

 健康の三要素は「運動」と「栄養」と「休養」といわれています。このうち、「運動」と「栄養」に関しては一般でも広く学ぶ場があり、学問として体系化されています。ただ、「休養」については、国内では一般社団法人日本リカバリー協会が科学的に体系化するまで、深く学ぶ場がなかったといいます。

 この協会が2017年からインターネットで実施している10万人規模の調査によると、最新の調査(2021年)では「疲れている」と答えた人が8割を超えていたそうです。世界的に見ても疲労度の高い日本人が、「休養」に無頓着でいてよいはずがないでしょう。

 「休養」を体系的に学ぶ「休養学」を提唱する専門家グループの第一人者であり、日本リカバリー協会代表理事の片野秀樹先生は、図1を使って以下のように解説します。

 多くの人の日常は、図1左のように、①活動(仕事)して、②疲労がたまったら、③休養(睡眠など)をとり、そのまま①の活動に戻る、という三角形のサイクルで回っているというのが片野先生の分析です。しかし、本来の「休養」とは「休んで養う」と書く通り、仕事などの活動を休んで体力や気力などの活力を養うこと。つまり、現代人がイメージする休養、三角形のサイクルでは「活力を養う」ことが抜けてしまっている、と片野先生は指摘します。

 そこで片野先生は、図1右のように、①活動→②疲労→③休養、の後に、④活力を加えて、四角形の循環サイクルをイメージした日常を送ろうと推奨されています。

図1:休養サイクルに「活力」を加える※

 さらに片野先生は、活力を養うための方法を「休養モデル(杉田・片野式)」と名付けました。図2で示しているのは、「休養」を「生理的休養」「心理的休養」「社会的休養」の3つに分類し、それらを細かく7つの型に仕分けたモデルです。

図2:「休養」には3つの大分類とそれに属する7つの類型がある※

 片野先生の言を借りれば、休養とは単にカラダを休めるのではなく、7つの型を複合的に取り入れ、活力を上げることが大事だそうです。以上を踏まえた上で、ゴルフがこの休養モデルのどの型に当てはまるのかを考えてみたいと思います。

※図1、図2:「片野先生、休養学って何ですか?」、株式会社ベネクスWEBマガジン『Recovery Lab MAGAZINE』 2022/11/30より引用

ゴルフは最強の休養ツール…

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執筆=小森 剛ゴルフハウス湘南

有限会社ゴルフハウス湘南の代表取締役。「ゴルフと健康との融合」がテーマのゴルフスクールを神奈川県内で8カ所運営する。自らレッスン活動を行う傍ら、執筆や講演活動も行う。大手コンサルティング会社のゴルフ練習場活性化プロジェクトにも参画。著書に『仕事がデキる人はなぜ、ゴルフがうまいのか?』がある。

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