アスリートに学ぶビジネス成功への軌跡(第5回)イチロー。究極のルーティンがもたらす意識改革

人材活用

2018.11.29

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 彼はスペシャルだ。「彼」とは、米大リーグシアトルマリナーズのイチローである。イチローのプレーを見て、そのような印象を抱く人は多いだろう。

 美しい弧を描いて内野手のグラブやミットに収まるレーザービームと称された鋭い返球。そしてバッティングである。バッターボックスで大きく回したバットを垂直に構え、袖口をきゅっと引っ張る独特のしぐさの後、球場に快音が響き渡る。

 そうして生まれた大リーグでの安打数は3089。“参考記録”という形で紹介される日米通算の安打数は実に4367(2018年5月2日現在)に上り、歴代通算安打数で堂々1位に輝く。

 さて、ここまで多くのメディアに倣い、彼をイチローと呼んできたが、呼び捨てにしているようで居心地の悪さを感じている。一方で、もうイチロー選手という表現もマッチしないのかもしれない、とも思っている。周知の通り、イチローは日本時間の2018年5月4日、マリナーズのベンチ入りメンバーを外れ、会長付特別補佐に就任したからである。

正確無比な日々のルーティン

 しかし、アドバイザーとしてチームをサポートする立場になっても、イチローはやはりイチロー。特別補佐に就任した当日も、イチローは何もなかったかのように自らに課したルーティンを守り、キャッチボールや打撃練習に汗を流していたという。イチローをイチローたらしめているもの、それは同じチームのメンバーが時計代わりになるというほどに時間通り、正確に繰り返す日々のルーティンではないだろうか。

 イチロー自身、次のように述べている。

「ハイレベルのスピードでプレーするために、僕は絶えず体と心の準備はしています。自分にとって一番大切なことは、試合前に完璧な準備をすることです」(児玉光雄著「イチロー頭脳」より)…

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執筆=藤本 信治(オフィス・グレン)

ライター。

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