アスリートに学ぶビジネス成功への軌跡(第52回)競泳最年少金メダリスト 岩崎恭子の「それから」

人材活用

公開日:2022.10.11

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 さまざまなアスリートにご登場いただく当コラムでは、オリンピックに関する記述も多くなる。それぞれのオリンピックの開催年を見て、もうあれからずいぶん年月が流れたのだな、と感傷に浸るときもしばしばあるが、特に今回はその思いがひとしおである。

 バルセロナオリンピックの競泳女子200m平泳ぎで金メダルを獲得した岩崎恭子さんは、今年44歳になった。女子200m平泳ぎの決勝が行われた1992年7月27日、岩崎さんは、その6日前に14歳になったばかりの少女だった。あれはもう30年前の出来事なのだ。

 中学校2年生の女子がオリンピック出場選手に選ばれただけでも素晴らしい快挙だ。岩崎さん自身も決勝に残り、当時、長崎宏子選手が持っていた競泳女子200mの日本記録である2分29秒91を更新することを目標にしていた。その目標もかなり高いハードルに見えていただろう。岩崎さんの自己ベストは、前年に記録した2分31秒08だったのだから。

 予選レースが行われる会場に着いた岩崎さんは驚いたという。隣のレーンの泳者は、当時の世界記録2分25秒35を保持し、金メダル獲得が有力視されていたアメリカのアニタ・ノール選手。その6秒近いタイム差から、岩崎さんにとってはついていくのも困難な相手だと思われたからだ。

 しかし、いざレースが始まると状況は一変する。レース中盤で5位争いをするなど好位置につけていた岩崎さんは、後半になってさらにスピードを上げていく。そして大歓声の中、ノール選手に続く2位でゴールするのだ。記録は自己ベストを実に4秒近く更新した2分27秒78。目標としていた長崎選手の記録も上回る日本新記録をたたき出し、見事決勝へと進んだ。

そして訪れた「一番幸せ」な瞬間…

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執筆=藤本 信治(オフィス・グレン)

ライター。

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