脱IT初心者「社長の疑問・用語解説」(第81回)
成功するポイント?アクセスポイント
公開日:2017.07.06
リーダーの禅語
枡野俊明 著
三笠書房
リーダーシップを禅の言葉「禅語」から学ぶ本です。悩み多き現代のリーダーたちがより良い仕事をするためのヒントを、禅の教えから引き出します。
禅が、仕事に役立つことはよく知られています。スティーブ・ジョブズや稲盛和夫さんなど、世界中のビジネスリーダーが「禅」を学び、仕事に生かしています。
本書は、リーダーが身に付けるべき力を、風格、育成力、平常心、行動力、信頼力の5つとし、それを習得する上で役立つ「禅語」を紹介、解説してくれます。
「禅が仕事に生きる」といっても、ビジネスパーソンがいきなり座禅を組んだり、禅の勉強を始めたりしても、うまくいくとは思えません。そもそも、禅をどこで学べばいいか分かりません。まして、禅の教えを現代のビジネスに応用するには、かなりの応用力が求められます。禅に対する深い理解と実践が必要で、一朝一夕には難しいと思われます。
その点本書は、初めからビジネスに活用することを想定して書かれています。だから、本来は深い禅の言葉が、あたかも「ことわざ」のように、即仕事に生かせるようにアレンジされています。
例えば「一笑千山青」(いっしょうすればせんざんあおし)という禅語は「リーダーは困難な直面も笑い飛ばせる強さを持つべき」と紹介されます。まるで心得集のように読めるはずです。というわけで、経営者やマネジャーなど、職場でリーダー役を務めている人はもちろん、あらゆる局面でリーダーシップを発揮する必要に迫られている人、これから禅を学びたい人にもお勧めです。
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執筆=藤井 孝一(ビジネス選書WEB)
ビジネス書評家、読者数5万人を超える日本最大の書評メールマガジン『ビジネス選書&サマリー』の発行人。年間1000冊以上の書籍に目を通し、300冊以上の書籍を読破する。有名メディアの書評を引き受けるほか、雑誌のビジネス書特集でも、専門家としてコメント。著書は『読書は「アウトプット」が99%』(知的生きかた文庫)のほか、『週末起業』など、累計50冊超、うちいくつかは中国、台湾、韓国でも発刊されている。
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