脱IT初心者「社長の疑問・用語解説」(第81回)
成功するポイント?アクセスポイント
公開日:2019.08.01
教養としてのアート 投資としてのアート
徳光健治 著
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
アートの本です。というと「ビジネス書のカテゴリーではないのでは?」と思うかもしれません。しかし、本書は「アート」をビジネス、すなわち「投資」対象としても考えます。確かに、経営者の多くがアート作品を買っています。それは、お金の使い道に困った揚げ句の道楽ではありません。買えば値上がりする可能性があるのです。
また、先の見えない時代ですから、理屈よりも感性がポイントになります。その流れの中で、アート思考がビジネスの現場でも重視されるようになっているのです。
本書は、アート・ビジネスの実情を教えてくれます。例えば若手のアート作品なら、10万円くらいから買えるそうです。それが、将来、何倍にもなる可能性を秘めています。そんな知っているようで、知らなかったアートの世界を知ることができます。マーケットの実態から、価値のあるアートの選び方、買い方と注意点、楽しみ方までを紹介しています。
著者は、現代アートを取り扱い、日夜アートの啓発活動をされている方です。現場にいる著者いわく、日本のアートマーケットには、夜明けが近づいているそうです。
「投資」という視点で見れば、きっとアートも違って見えてきます。選ぶ際も、単に好き嫌いでなく、買った後に価値を生むかどうかを見極める必要があります。それを磨く情報がまとめられています。現代アートに興味のある人はもちろん、新しい投資対象を探している人、新しい時代に求められる思考法や教養を身に付けたいと考えている人にもオススメします。
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執筆=藤井 孝一(ビジネス選書WEB)
ビジネス書評家、読者数5万人を超える日本最大の書評メールマガジン『ビジネス選書&サマリー』の発行人。年間1000冊以上の書籍に目を通し、300冊以上の書籍を読破する。有名メディアの書評を引き受けるほか、雑誌のビジネス書特集でも、専門家としてコメント。著書は『読書は「アウトプット」が99%』(知的生きかた文庫)のほか、『週末起業』など、累計50冊超、うちいくつかは中国、台湾、韓国でも発刊されている。
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