読書でビジネス力をアップする(第72回)7つの極意で生き残るノイズだらけの現代

ビジネス本

2021.05.06

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見抜く力――びびらない、騙されない。
佐藤優 著、プレジデント社

 情報分析に関する本です。相手の本心や本当のような間違った情報を「見抜く力」を鍛えます。先の見えない時代に求められる真実を見極めることができるようになります。

 著者は、外交の最前線で活躍し、特捜検察にも屈しなかった、交渉のプロです。そんな著者が、どんな相手や情報にも冷静に対処できる極意を教えてくれます。

 本書を読めば、人を見極め、情報や数字を正しく読み取ることができるようになるはずです。他人や情報、常識に振り回されないビジネスパーソンになるためには必読です。本書のいう「見抜く力」とは、事実を拾い上げ、より分け、点と線をつなげ、物語を構成する力です。そのために他人や常識、情報に振り回されないコツを「7つの極意」としてまとめてあります。

 その極意とは、例えば「攻撃的な人の本音を見抜く」「相手の情報が正しいか見抜く」「表情・服装・持ち物・口癖で人物を見分ける」「常識・数字に騙されない」などがあります。

 これらを柱に、具体的にどう対処すべきか、詳しい手法を紹介していきます。いくつか項目だけ紹介すると「質問で他人の嘘を見抜く」「細部の綻びを見逃さない」「正しい情報を人から得る」などです。

 報道などを見ていても、真実を知るには、発言そのものだけでなく、周囲の利害や関心、外見、口癖にまで着目する必要があることを感じます。

 不確実性の増す時代、人を見極めたり、情報や数字を正しく読み取ったりする技術はますます重要になります。そういう能力を高めたい人、他人や情報、常識に振り回されない人間になりたい人におすすめです。情報があふれていますのでネットやテレビで新聞を読んだり、ニュースを見たりすれば、いくらでも情報は得られます。でも、いくらデータを集めても真実を知ることはできません。

 むしろ、かえってノイズが増えるだけです。大事なことは、情報の真偽を見抜き、意味を考え、行動することです。そうして必要以上に恐れたり、だまされたりしないようにすることです。人の発言にただ従うだけなら簡単です。国や会社の言いなりに動いて、失敗すれば非難するだけなら誰にでもできます。だから、ついそちらに流されがちですが、取り返しのつかないことにもなります。

言いなりで行動することのリスク…

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執筆=藤井 孝一ビジネス選書WEB

ビジネス書評家、読者数5万人を超える日本最大の書評メールマガジン『ビジネス選書&サマリー』の発行人。年間1000冊以上の書籍に目を通し、300冊以上の書籍を読破する。有名メディアの書評を引き受けるほか、雑誌のビジネス書特集でも、専門家としてコメント。著書は『読書は「アウトプット」が99%』(知的生きかた文庫)のほか、『週末起業』など、累計50冊超、うちいくつかは中国、台湾、韓国でも発刊されている。

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