税理士が語る、経営者が知るべき経理・総務のツボ(第25回)「いつかは売れる」で在庫を抱えると税金が増える

資金・経費

公開日:2018.04.24

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 企業が販売を目的として保有する商品・原材料・製品・半製品・仕掛品などの在庫は、期末に棚卸しで集計されます。こうした在庫は帳簿上では「期末在庫」となり、売上原価を算定する上では、費用である売上原価を減らすものとして扱われます。したがって、在庫が増加すると、費用が減り利益が増えるため、課税額が大きくなってしまいます。

 在庫は、ビジネスを続けているうちに段々と増加し、適正なレベルを超過してしまうことが少なくありません。「いつかは売れるだろう」とか、「せっかく仕入れたのだからもったいない」などと考えて、倉庫などでほこりをかぶっている在庫は珍しくないでしょう。しかし、売れる見込みがほとんどなかったり、大幅に価値が下落したりした「不良在庫」を抱えることは経営にとって大きなマイナスです。

 こうした在庫を減らして、課税額を減らすためには、損金が生じても値引きして販売する、社員へ割引をして販売する、廃棄処分して損金に算入するなどといった対策があります。こうした対策をすれば課税額が少なくなりますが、その際には適正な方法をとらないと脱税行為と見なされ税務当局とトラブルになることもあります。本記事では、税務調査でトラブルを避けて、棚卸し資産を減らすポイントと注意点について解説します。

まずは、値引き販売で在庫を減らす…

続きを読むにはログインが必要です

\ かんたん入力で登録完了 /

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

執筆=細田 聖子

公認会計士/税理士。2010年、公認会計士試験合格。実務補習所補習生を経て2012年、公認会計士登録。2016年、税理士法人キャスト入社。税理士登録。これまでに中国やアジア系企業との会計・税務を担当。

【T】

「資金・経費」人気記事ランキング

連載バックナンバー

税理士が語る、経営者が知るべき経理・総務のツボ

オンラインセミナー動画

  • 新着記事

配信日時

2024年12月11日(水)①14時00分〜15時00分 ②18時00分~19時00分

DX・業務効率化関連

事前に防ぐ!カスタマーハラスメントの実態と企業がとるべき対策

  • 新着記事

配信期間

2024年11月28日(木)~2025年9月30日(火)

DX・業務効率化関連

【年末調整直前!】デジタル化による業務負担の軽減をめざそう