税理士が語る、経営者が知るべき経理・総務のツボ(第42回)ソフトウエア導入に関する経理・税務処理のポイント

資金・経費

2019.10.28

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 働き方改革を実行するため、生産性の向上に努める中小企業経営者の方も多いでしょう。その手段の1つとして、売上管理ソフトや顧客管理ソフトといった生産性の向上に寄与するソフトウエアの導入があります。今回は、自社が利用する目的でソフトウエアを導入した際の経理・税務処理について確認しておきます。

ソフトウエアの税務上の取り扱いは?

 税務上、ソフトウエアとはコンピューターを動かすプログラムのことを意味します。広い意味では、プログラムが処理するデータも含まれます。コンピューター自体や周辺機器など目に見える機器をハードウエアと呼ぶのに対し、ソフトウエアは目で見ることができないものです。

 ソフトウエア自体は具体的な形がないので税務上は無形固定資産となり、固定資産税はかかりません。購入した場合、ソフトウエア本体の購入代金だけでなく、自社で使えるようにするための設定費用やカスタマイズした際の費用が発生した場合も、取得価額として取り扱われます。

 今まで使っていたシステムを新システムにバージョンアップする費用は、将来の収入獲得または支出削減が確実と認められる場合には資産として計上し、それ以外の場合には損金として処理します。

損金処理と減価償却について

 ソフトウエア1つの取得価額が10万円未満の場合は、事業年度に損金として処理します。青色申告を行っている中小企業は、30万円未満まで全額を損金に算入できる特例があります。この特例の1事業年度の総額は300万円までになっています。

 単年度に損金処理をするのではなく、減価償却をする場合、その期間は、ソフトウエア開発や研究目的でなければ5年間です。10万円以上20万円未満の場合には、3年間に3分の1ずつ損金計上する一括償却資産として均等償却も選択できます。ただし、2年以内に売却や廃棄などをした場合でも、3年にわたって償却しなければならないので注意が必要です。

消費税控除と短期前払費用を活用してみては

 ソフトウエア購入時に支払った消費税は、購入した事業年度に仕入税額を全額控除することができます。

 パッケージとして購入するのではなく、料金を月払いや年払いするサブスクリプションモデルでソフトウエアを利用することもあると思います。その場合、月支払いであれば損金処理ができます。年払いの場合、支払った日から1年以内に提供を受けるものであれば短期前払費用となり、同じく損金処理することが可能です。

サーバーやクラウド上でソフトウエアを動作させている場合は…

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執筆=並木 一真

税理士、1級ファイナンシャルプランナー技能士、相続診断士、事業承継・M&Aエキスパート。会計事務所勤務を経て2018年8月に税理士登録。現在、地元である群馬県伊勢崎市にて開業し、法人税・相続税・節税対策・事業承継・補助金支援・社会福祉法人会計等を中心に幅広く税理士業務に取り組んでいる。
https://namiki-kaikei.tkcnf.com/

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