税理士が語る、経営者が知るべき経理・総務のツボ(第30回)軽減税率対策で活用すべき補助金、税制措置、融資

資金・経費

2018.09.26

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 前回は、2019年10月に見込まれている消費税引き上げと、それに伴って知っておくべき軽減税率、インボイス制度の概要とスケジュールについて説明しました。今回は、さらに具体的に、軽減税率の対象品目を説明した上で、対象品目を取り扱う事業者はどんな影響を受け、どんな対策が必要になるのかということを解説します。

 対策に関しては、複数税率に対応するための設備投資や改修費の支出が生じる場合に有効となる軽減税率対策補助金や、軽減税率対応に活用すべき税制措置や融資についても触れます。

軽減税率の対象品目と取り扱い事業者への影響

 軽減税率が適用される対象品目は、大きく分けると2種類あります。

 1つ目は飲食料品です。軽減税率が適用される対象品目は「食品表示法2条1項に規定する食品(酒税法に規定する種類を除く)」と定められており、一定の要件を満たす一体資産も対象となります。一方、酒類や医薬品・医薬部外品・再生医療等製品は含まれず、外食は対象ではありません。

 「一体資産」とは、おもちゃ付きのお菓子のように食品と食品以外のものを一体化し、セット商品として販売者が値を付けた商品です。そのうち、消費税を抜いた対価の額が1万円以下で、一体資産に含まれる食品部分の価格が全体の2/3以上であれば軽減税率の対象となります。

 外食は対象ではないと説明しましたが、飲食店営業などの事業を営む場合でも、提供形態によっては軽減税率の対象になります。飲食料品を、テークアウトや出前、宅配などで提供するケースは対象になり、テーブル、椅子、カウンターなどの飲食設備が置かれている場所において、飲食料品を飲食させる役務提供が除外されます。

 2つ目の軽減税率対象品目は新聞です。定期購読契約に基づいて週2回以上発行される宅配新聞(スポーツ新聞や業界紙、英字新聞も含む)が対象となります。

 予定されている消費税の改正では、10%への引き上げ、軽減税率の導入、区分請求書など保存方式から適格請求書等保存方式への移行というさまざまな大きな変革を伴います。そのため経理にもさまざまな影響が及びます。

 特に軽減税率の対象品目を取り扱う事業者は、複数税率に区分する必要があります。請求書などには軽減税率対象品目である旨や、税率ごとに区分した価格表示などの項目を記載するといった手間が増えます。このような影響に備え、現在使用している設備の入れ替えなどで新たな設備投資が必要になるケースもあるでしょう。

 そのような軽減税率に対応するための支出を補助する目的で、「軽減税率対策補助金」という中小企業・小規模事業者などが対象の制度が設けられています。これは新しい設備を導入する経費の一部を補助してくれる制度ですが、その他にも税務面のメリットを享受できる損金算入や税額控除などの税務措置、軽減税率対応なら低金利となる融資などがありますからチェックしておきましょう。

中小企業・小規模事業社向けの軽減税率対策制度…

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執筆=伯母 敏子

プロフィール:税理士。大学卒業後、大手リース会社の営業職として中小企業経営者に向けた融資、リース契約、保険の販売等さまざまな金融商品の取り扱いを経験。その後、個人税理士事務所へ転職。平成27年に税理士試験合格。平成28年4月に税理士登録、平成29年11月に伯母敏子税理士事務所として独立開業。現在は新宿区神楽坂にて中小企業の経営、事業承継、法人成り、クラウド会計、経理事務改善の提案等のサポートを通じて中小企業経営者向けサービスを提供している。
https://uba-tax.com/

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