戦国武将に学ぶ経営のヒント(第14回)信玄、謙信になれなかった北条氏政の判断ミスとは

歴史・名言

公開日:2016.07.19

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 2016年1月から放送されているNHK大河ドラマ「真田丸」には、大泉洋さん演じる真田信之、藤岡弘、さん演じる本多忠勝など、個性あふれるキャラクターがたくさん登場します。その中でも異彩を放っていたのが、第24話で最期を遂げた北条氏政(1538~1590)ではないでしょうか。高嶋政伸さんの狂気を感じさせるような演技は、「まさに怪演」と評判を呼びました。

 氏政は、一般的には「愚将」のイメージで見られることが多い人物です。

 有名な逸話があります。氏政が食事をする際、飯に味噌汁を二度かけました。これを見た父の北条氏康が、「毎日食事をしておきながら、飯にかける汁の量も分からないのか。北条家も自分の代で終わりだ」と嘆いたというものです。

 毎日見ているご飯にかける味噌汁の量が分からないようでは、始終相対しているわけではない家臣や領民の気持ちなど分かるはずがない。氏政の代になったら北条家は続かないだろうというわけです。「真田丸」でも氏政が汁かけ飯を食べるシーンが出てきましたが、それはこの逸話をアレンジしたものでしょう。

 農民が刈り取っていた麦を見て、「あの麦で昼飯にしよう」と氏政がいったというエピソードもあります。麦は刈り取ったらすぐ食べられるものと思っていた氏政の愚かぶりを示す話です。汁かけ飯の逸話も麦のエピソードも実話ではなく後世の創作だといわれていますが、古くから「氏政=愚将」という見方がされていたことを表しています。

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