戦国武将に学ぶ経営のヒント(第67回)筒井順慶のエピソードから考える判断のタイミング

歴史・名言

2020.12.08

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 NHK大河ドラマ「麒麟がくる」では、11月15日放送の第32回「反撃の二百挺」から駿河太郎さん演じる筒井順慶という武将が登場しています。筒井順慶は、戦国武将の中にあって、それほど高い知名度があるわけではありません。しかし、実は有名な故事成語の元になった行動をとった武将です。それは「洞ヶ峠を決め込む」。どんな順慶の行動からこの言葉は生まれたのでしょうか。

 筒井順慶は1549年、大和国(現・奈良県)の生まれです。筒井氏はもともと興福寺一乗院の衆徒でしたが、武士化し、父・順昭の頃には大和最大の武士団となっていました。しかし順慶が生まれた翌年に、順昭が病没。順慶はわずか2歳で家督を継ぎますが、まだ乳飲み子だったため、叔父の筒井順政が筒井の家を守ります。そして1564年、順慶が15歳のときに叔父の順政が死去。順慶は、名実共に筒井氏の当主となりました。

 その頃、三好長慶の重臣だった松永久秀が大和に攻め入っており、筒井氏と敵対していました。順慶は以降、松永久秀との長い戦いに入ります。1568年、織田信長が足利義昭を擁立して上洛し、義昭を15代将軍に就任させました。この際、久秀は信長に茶の名器「九十九髪茄子(つくもかみなす)」を献上して歓心を買い、信長の臣下に入ることに成功します。信長という後ろ盾を得た久秀は、順慶の居城である筒井城に総攻撃を仕掛け、順慶は大和福住城に逃げ込む事態になりました。

 勢いづく久秀は、足利義昭方の畠山秋高や和田惟長にまで攻め込むようになります。こうした事態の中、敵の敵は味方とばかりに義昭は久秀と敵対する順慶に接近。九条家の娘を養女として順慶に嫁がせるなど、距離を縮めます。義昭の支援を得た順慶は筒井城の奪還に成功し、明智光秀のあっせんによって織田信長に仕えるようになりました。

 義昭が将軍になったのは、信長の後ろ盾があってのことです。しかし、都で実権を握った信長と、信長の存在を疎ましく思い始めた義昭の関係が悪化。義昭は、信長に対抗するための勢力を集め始めました。ここで、順慶は選択を迫られます。順慶は義昭に恩がある一方、信長に仕える身になっています。順慶が選んだのは、信長のほうでした。

 1573年、武田信玄が三方ヶ原の戦いで信長・徳川家康軍に勝利して反信長勢力は勢いを増しますが、その直後に信玄が病没すると事態が一変します。義昭は信玄という後ろ盾を失い、信長に都から追放されてしまいます。順慶はその後、信長の家臣として次々と戦に参戦。信長の信用を勝ち取り、1580年には大和一国を任されるようになりました。

運命の選択、恩義の光秀か、勢いの秀吉か…

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