戦国武将に学ぶ経営のヒント(第80回)400年前、武将が鏡開きに託した思い

歴史・名言

2022.01.12

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 新年明けましておめでとうございます。

 三が日を過ぎ、1月11日は正月の間にお供えしていた鏡餅を下ろしていただく鏡開きでした。社業の発展と社員の健勝を祈り、伝統的にこの行事を行っている会社も少なくないのではないでしょうか。この鏡開き、実は戦国武将と深い関わりがある行事です。そのいわれを見ていくことにしましょう。

 日本における餅の歴史は古く、稲作の伝来とともに餅を食する文化も入ってきたといわれています。

 日本には古来、モノに神や霊が宿るという考え方があります。餅は稲の精霊である稲霊(いなだま)が宿る特別な食べ物としてあがめられ、五穀豊穣(ほうじょう)を願って神様に供えられるようになりました。

 この餅が、毎年正月に家々を訪れる歳神(としがみ)に供えるものになります。歳神を家に迎え入れるために門松を飾り、訪れた歳神に鏡餅を供えるのが習慣として根付いていきました。この餅が鏡餅と呼ばれたのは、一つは丸い形をしていたため。また、三種の神器の1つに鏡があるように鏡が太陽と同一視され、神聖なものとして見られていたことからと考えられています。

 その後、室町時代になると武家社会の中で鏡餅が普及しました。ただし、武家では供える対象が歳神から変わります。

 武家では、よろいを飾って祝いごとをする風習がありました。武家では先祖の霊力がよろいかぶとに宿ると考えられ、見事な戦果を挙げた先祖や討ち死にした先祖の霊力がよろいかぶとに宿り、子孫を守り、武運を授けるとされたのです。

 そこで武家では床の間に具足(よろいかぶと)を飾り、具足に鏡餅を供えました。そのため、鏡餅は具足餅、武家餅という呼び方もあります。現代では男の子の健やかな成長を願って5月の端午の節句によろい飾りをしますが、この習慣はもともと武家が正月に行っていたものだったのです。

 鏡餅は1月の中旬まで供えておき、20日に「刃柄(はつか)の祝い」を行い、具足から下げていました。武家では刃物で切るのは切腹を連想させて縁起が悪いとされたため、鏡餅は木づちを使って細かく割り、雑煮などにして食しました。これが鏡開きの始まりです。現代でも鏡開きで餅を雑煮や汁粉にして食しますが、これは武家で行われていたこととまったく同じなのです。

江戸幕府が整えた現代の鏡開き…

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