ビジネスWi-Fiで会社改造(第39回)
大規模工場でこそビジネスWi-Fiが生きる
公開日:2020.02.21
新型コロナウイルス(「COVID-19」「新型肺炎」)の話題で持ち切りだ。国内でも感染例が数十例に及び、2月14日には国内で初めての死亡者が確認された。脅威は身近に迫っている。
新型コロナウイルスは、中国で発生した感染症で、事態は刻々と変わっている。最新情報や対策は、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症について」を参照するとよい。
ニュースでは閑散とした中国の街、防護服やマスクを着けた人々の姿が映し出される。中国の工場は一時停止。人々は家にこもり、病院は患者であふれる。日本では、観光客の激減した観光地の情景がテレビで流れる。感染を恐れて、人の集まる場所が敬遠され、イベントが中止になる。人々の動きが鈍っている。
世界人口が77億、そのうち約2割の14億人が中国人だ。日本は1億人半ば、米国は3億あまり、ヨーロッパはおおよそ7億で、足しても中国には及ばない。日本や米国、ヨーロッパの企業では、企画や設計は国内、生産は中国という態勢を取ってきた。ここ数年では、中国は国力を増し、IT分野でも先進国となり勢いを増しつつある。
グーグルやアマゾン、アップルなどが中国の事務所やストアを閉鎖したニュースが1月末に流れた。各企業、各国政府が、中国に滞在する人に帰還を呼びかけ、チャーター機などで帰国させた。わが国でも、武漢市に残る日本人の帰国希望者が先日、チャーター機で帰国した。
中国では感染拡大防止のため、工場などが一時閉鎖・休業に追い込まれた。その余波で日本国内でも、部品不足で製造ラインを停止して生産調整を行わざるを得ない事態も発生している。
先日、スペイン・バルセロナで2月末に開催予定の世界最大の通信関連見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」に中国のIT企業が相次いで出展や参加を見送るニュースが流れたが、間もなく、コロナウイルスに関する懸念を理由に、開催自体中止になった。
MWCに続き、アジア最大級のカメラ展示会「CP+2020」など、世界的な展示会や見本市が次々と取りやめになった。経済効果にとどまらず、先進技術の発展にも影響を与えかねない。
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執筆=青木 恵美
長野県松本市在住。独学で始めたDTPがきっかけでIT関連の執筆を始める。書籍は「Windows手取り足取りトラブル解決」「自分流ブログ入門」など数十冊。Web媒体はBiz Clip、日経XTECHなど。XTECHの「信州ITラプソディ」は、10年以上にわたって長期連載された人気コラム(バックナンバーあり)。紙媒体は日経PC21、日経パソコン、日本経済新聞など。現在は、日経PC21「青木恵美のIT生活羅針盤」、Biz Clip「IT時事ネタキーワード これが気になる!」「知って得する!話題のトレンドワード」を好評連載中。
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