IT時事ネタキーワード「これが気になる!」(第89回)企業のデジタル化遅れ。電子帳簿保存法に2年の猶予

法・制度対応 デジタル化

2022.01.17

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 2022年1月1日に施行される改正電子帳簿保存法で、新たに始まる「電子データで受け取った書類の電子保存義務」が2年間猶予される。12月24日、令和4年度税制改正の大綱が閣議決定。27日、「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律施行規則の一部を改正する省令の一部を改正する省令」として交付された。具体的には、大企業であっても施行までに対応未完了の事業者が多数、中小企業においては制度の認知さえ十分に進んでいない、そんな実情に配慮し保存義務を延長した。

 12月28日に出された「電子取引データの出力書面等による保存措置の廃止(令和3年度税制改正)に関する宥恕措置について」には、「令和4年1月1日から令和5年12月31日までの間に行われた電子取引データは、保存要件にしたがって保存できなかったことについてやむを得ない事情がある場合には、引き続きその出力書面による保存を可能とする。この宥恕措置の適用にあたって、納税者から税務署長への手続などは要しない」とある。なお、この解説はイメージ付きで分かりやすい。

 先般、2021年7月に出された「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」にある「電磁的記録が保存要件を満たさない場合、青色申告の承認の取消対象となり得る」という記述が物議を醸した。

 ところが11月の「お問い合わせの多いご質問」の補足説明に、要件を満たさぬ電子取引記録が経費とならず、青色申告の承認が取り消されるのではという質問に、「取引が正しく記帳されて申告にも反映されており、保存すべき取引情報の内容が書面を含む電子データ以外から確認できるような場合には、直ちに青色申告の承認が取り消されたり、金銭の支出がなかったものと判断されたりするものではありません」という回答がなされた。これで取りあえず胸をなで下ろした人も多かったのではないかと思う。

2年間は引き続き紙での保存も容認…

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執筆=青木 恵美

長野県松本市生まれ。独学で始めたDTP(パソコンによる机上出版)がきっかけで、IT関連の執筆を始める。執筆書籍は『Windows手取り足取りトラブル解決』『見直すだけで安くなる、スマホおトク術』など20冊あまり。Web媒体は日経XTECH、日経トレンディネットなど。日経XTECHの「信州ITラプソディ」は、2008年より10年にわたって長期連載した人気コラム(現在でもバックナンバーあり)。日経パソコン、日経PC21、日本経済新聞などに多く執筆。現在は、日経PC21に「青木恵美のIT生活羅針盤」、日経パソコンに「ちょっと気になるITアラカルト」を好評連載中。

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