IT時事ネタキーワード「これが気になる!」(第133回)最近よく聞く「デジタルアーカイブ」って何だろう?

時事潮流 デジタル化

公開日:2023.11.17

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 最近よく聞く「デジタルアーカイブ」という言葉。元来、「アーカイブ」(archive、もしくは複数形の「アーカイブズ」)という言葉は、主に文書や記録を保存・保管すること、もしくはそれらの保管所を意味する。IT関連用語にも「アーカイブ」という言葉があり、主に文書や、メール、ウェブページ、画像、音声、動画などのデジタルデータ、紙の書類、書籍、写真などアナログ媒体をデジタル化したデータなどを整理し、保存・保管することをいう。その目的は、情報の整理、や検索性の向上、長期保存、バックアップ、法的要件の充足、歴史的価値の保持などにある。時に、容量や転送時間の節約、機密性の確保のため圧縮暗号化が行われることも多く、圧縮または暗号化したファイルやファイル群を「アーカイブ」と呼ぶこともある。

内閣府が推進する「デジタルアーカイブ」とは

 では、本題に戻って「デジタルアーカイブ」について考えていこう。この言葉は、「デジタル」と「アーカイブ」を組み合わせた造語だが、ここでの「アーカイブ」は「文書や記録を保存・保管する」という元来の意味で、これに「デジタル」を付けて「デジタル技術を用いて作成されたアーカイブ」という意味となる。

 デジタルアーカイブとして、公的な博物館や、図書館、文書館の収蔵資料はもちろん、自治体や企業、個人における文書、図版、画像、音声、映像など有形無形の知的資源をデジタルデータで記録し、クラウドなどに蓄積してネットワーク上での検索を可能とすれば、広く継続的に活用できる。そして蓄積されたデータは、研究や学習支援、地域の振興、防災、経済発展、新たなコンテンツの創作など多様な活用が可能となる。

 内閣府の知的財産戦略本部は「デジタルアーカイブジャパン推進委員会・実務者検討委員会」において、国内のさまざまなデジタルアーカイブを連携してフォーマットを統一し、横断的な検索を実現する「デジタルアーカイブジャパン」の取り組みを推進してきた。このプロジェクトでは、デジタルアーカイブに関わるあらゆる活動を「デジタルアーカイブ活動」と呼ぶ。

「デジタルアーカイブ活動」の内容。知的生産と活用を期待、ガイドラインを公開…

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執筆=青木 恵美

長野県松本市在住。独学で始めたDTPがきっかけでIT関連の執筆を始める。書籍は「Windows手取り足取りトラブル解決」「自分流ブログ入門」など数十冊。Web媒体はBiz Clip、日経XTECHなど。XTECHの「信州ITラプソディ」は、10年以上にわたって長期連載された人気コラム(バックナンバーあり)。紙媒体は日経PC21、日経パソコン、日本経済新聞など。現在は、日経PC21「青木恵美のIT生活羅針盤」、Biz Clip「IT時事ネタキーワード これが気になる!」「知って得する!話題のトレンドワード」を好評連載中。

【TP】

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