ビジネスWi-Fiで会社改造(第9回)
Wi-Fiのトラブルに強くなろう―信頼獲得作戦
2017.08.10
最近、FacebookやTwitter、LINEなどSNSのアカウントを乗っ取って本人になりすまし、友だちにメッセージを送って詐欺行為やさらなる乗っ取りをするなどの被害が相次いでいる。実は筆者も最近、Facebookのアカウントが乗っ取られる憂き目に遭った。誰しもが被害に遭う可能性があるアカウント乗っ取り。その防止策と、実際に乗っ取られた際の心構えや対策を探る。
とある日、ショッピングセンターに車で着いたばかりの筆者に、1つ上の先輩から電話があった。筆者からおかしなメッセージが送られてきた、という連絡。早速スマホで調べようとした筆者に、ライター仲間のA子さんからメッセージ。Facebookが乗っ取られている可能性があるから確認したほうがいい、という内容だった。
筆者が両者にメッセージを送った覚えはない。ということは、筆者のアカウントでFacebookにログインしてなりすまし、メッセージを送ったやからがいる。いわゆる「アカウント乗っ取り」だ。
こうしたアカウントの乗っ取りで一般的なのは、何らかの手段でアカウント(主にメールアドレス)を入手、アプリなどでパスワードを解析してログインする方法だ。最新のアプリを使えば、英数字大文字小文字を混ぜた8桁以上のパスワードも、ものの数十秒で解読されてしまう。いくらパスワードを強固にしても、定期的に変えていても、乗っ取りに遭う可能性はある。
最近は、流出したメールアドレスとパスワードの組み合わせを使い、SNSへのログインを試みる手口も横行しているという。そっくりな偽のログイン画面に誘導してアカウント情報を入力させて盗むという手段もある。注意が必要だ。
筆者のアカウントが乗っ取られた際、友だちに送られたメッセージ。なれなれしく、言い回しも怪しい
送られたメッセージは、コンビニで金券を買ってきて番号を教えて、という内容と、ケータイを無くしたので代わりに認証を行ってほしい、電話番号を教えてほしい、という2種類だった。携帯電話やお財布など大事なものを無くして緊急事態に陥っているように装い、友人の親切心に付け込んでいる。
金券うんぬんは明らかな金銭詐欺。電話番号やメールアドレスを聞いてくるのは、LINEなどSNSアカウントのさらなる乗っ取りをもくろんでいる。認証の代行なら、本人からメアドや電話番号を知らせてくるはずだが、メアドや電話番号を聞いてくるのはおかしい。
Facebookの友だちには、親しい友人から果ては仕事で関係のある人、ちょっとした知り合い、親戚や家族など、関係も親密度も多岐にわたる。日常的にメッセージをやり取りしている親しい間柄なら、つい信じてしまう可能性もある。
執筆=青木 恵美
長野県松本市生まれ。独学で始めたDTP(パソコンによる机上出版)がきっかけで、IT関連の執筆を始める。執筆書籍は『Windows手取り足取りトラブル解決』『見直すだけで安くなる、スマホおトク術』など20冊あまり。Web媒体は日経XTECH、Biz Clipなどに執筆。日経XTECHの「信州ITラプソディ」は、10年にわたって長期連載した人気コラム(バックナンバーあり)。紙媒体では日経PC21、日経パソコン、日本経済新聞などにも執筆。現在は、日経PC21に「青木恵美のIT生活羅針盤」、Biz Clipに本連載「IT時事ネタキーワード これが気になる!」を好評連載中。
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