ビジネスWi-Fiで会社改造(第9回)
Wi-Fiのトラブルに強くなろう―信頼獲得作戦
2019.04.24
IT(情報技術)は平成に入って大きく発展、人々の生活スタイルを変えた。この30年で一番変化を遂げたのはITだと言っても過言ではない。もはやIT機器もネットワークも、生活に欠かせないものとなった。平成から令和に変わろうとする今、平成30年間のITを振り返ってみたい。
昭和の後期、筆者にとってパソコンは憧れの存在だった。平成はパソコンとともに始まったといえる。それまで大型で高価だったコンピューターが、小型・低価格化されて個人の手に届くようになった。国内で広く使われたのは、1982年に発売されたNECの「PC-9800シリーズ」だ。MS-DOSというコマンドタイプのOS、フロッピーディスクで動かした。
平成はパソコンの時代、と言ってもよい。パソコンを大きく変えたのは、マイクロソフトの「Windows」だ。平成に入ってすぐの90~91年に発売されたWindows3.0/3.1は、全世界で1億本以上、国内でも400万本以上が出荷され、パソコンの標準OSとなった。筆者が就職してためたお金で買ったパソコンは、Windows 3.1が搭載されていた。その後Windowsは、95/98/98SE/Me、XP/Vista、8/8.1、10と発展して今に至る。
PC-9800シリーズにもWindowsが搭載されたが、WindowsとともにPC/AT互換機が普及し、98シリーズは姿を消した。PC/AT互換機は、スロットやサイズなど規格が統一化され、パーツの取り換えや好きなパーツを組み合わせによる自作が可能。自由度や拡張性、コスパに優れ、主流となった。
パソコンのもう1つの流れが、アップルの「Macintosh(Mac)」だ。Macは洗練されたインターフェースと豊かなスペック、価格も比較的高めで、Windows系に比べれば高級な路線といえた。ラインアップはアップルが提供する製品のみだ。
パソコンが普及する一方、財務会計や販売管理などの事務処理に使われていたオフィスコンピューターは、Windowsや汎用ハードウエアの普及で廃れていった。
大きく変化を遂げたのは据え置き型が主流だった「電話」だ。昭和の終わりごろ、自動車搭載用の自動車電話が発売。その後の携帯電話の下地となった。大きなバッテリーを搭載し、肩に掛けて持ち歩くショルダーホンというタイプもあった。
90年代に入り、携帯電話の普及が進む。2007年の初代iPhoneから「スマートフォン」が登場。スマホは、スケジュール、ToDo、住所録、メモなどの情報を管理する携帯端末(PDA)に電話や通信機能を持たせたもので、その利便性から急速に浸透した。スマホは、2013年に携帯電話の普及率を上回り、現在に至る。
スマホと連携する時計型のウエアラブルデバイスも登場した。歩数や血圧を計測して体調管理に使えたり、電話やメッセージなどスマホのコミュニケーション機能が搭載されたりする。「Apple Watch」や「Android Wear」などの高度なスマートウオッチをはじめ、簡易なスマートブレスレットの人気も高い。
スマホやタブレットには、声で話しかけるとAIが答える「音声アシスタント」が搭載されるようになった。iOSの「Siri」、Androidの「Googleアシスタント」、アマゾンの「Alexa」などがポピュラーだ。さらに最近、こうした音声アシスタントが搭載されたスピーカータイプの機器「スマートスピーカー」が人気を博している。スマートスピーカーは音声ひとつで調べものや情報チェック、アラームやリマインダーを設定したり、ニュースや音楽を流したりなどが可能。それに加えて照明やエアコン、テレビなど家の家電類も操作でき、いわゆるIoTが実現するのが特徴だ。
執筆=青木 恵美
長野県松本市生まれ。独学で始めたDTP(パソコンによる机上出版)がきっかけで、IT関連の執筆を始める。執筆書籍は『Windows手取り足取りトラブル解決』『見直すだけで安くなる、スマホおトク術』など20冊あまり。Web媒体は日経XTECH、Biz Clipなどに執筆。日経XTECHの「信州ITラプソディ」は、10年にわたって長期連載した人気コラム(バックナンバーあり)。紙媒体では日経PC21、日経パソコン、日本経済新聞などにも執筆。現在は、日経PC21に「青木恵美のIT生活羅針盤」、Biz Clipに本連載「IT時事ネタキーワード これが気になる!」を好評連載中。
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