ビジネスWi-Fiで会社改造(第9回)
Wi-Fiのトラブルに強くなろう―信頼獲得作戦
2022.06.08
2021年5月、マイクロソフト社は、Windows 10のWebブラウザー、「Internet Explorer(以下、IE)」の後継は「Microsoft Edge(以下、Edge)」で行うことを発表した。一般向けIEは2022年6月16日(日本時間)で完全にサポートを終了する。
IEは1995年のWindows 95からWindows 10に至るまでのWindowsファミリーに標準搭載され、30年近くの歴史を刻んできた。最盛期には90%以上のシェアを誇り、ウェブコンテンツ作成の事実上の標準になった。現行バージョンの11は2013年10月に公開されたものだ。
Windows 10から、IEの後継として開発されたEdgeが標準搭載されている。その理由は、「Webを取り巻く技術革新や市場の変化、日々更新されるWeb標準仕様、セキュリティ対策に根本的に対応するため」という。
Edgeの初版は2015年だが、2020年に公開された新Edgeは、Google ChromeのコードベースでもあるChromiumで再構築され、それまでのEdgeHTMLベースの旧Edgeと大きく異なる。新EdgeはIE 11と完全な互換性を持つ「IEモード」を搭載、Chromeウェブストアの拡張機能も利用できる。
一方IEは、全盛期のIE 6から徐々にシェアが減り、ChromeやEdge、Firefox、Safariなどのモダンブラウザーにシェアを明け渡している。Windows 10でのIEは互換性維持という立ち位置で「Windows アクセサリ」にひっそり搭載されている。「IEが終わるからって、一体何の支障があるの?」と思う人もいるだろう。
問題は、IEが長い間Web作成の標準となっていたため、IEのみで動作するよう作成されたコンテンツ(以下、「IEコンテンツ」)が、Webサイトや組織内のブラウザーベースシステムに未だに多く存在するという事実だ。これらはIEコンテンツのため、依然としてIEが利用されているケースがある。法人、特に公的機関ではIEが推奨環境として現役であることが多いという。
執筆=青木 恵美
長野県松本市生まれ。独学で始めたDTP(パソコンによる机上出版)がきっかけで、IT関連の執筆を始める。執筆書籍は『Windows手取り足取りトラブル解決』『見直すだけで安くなる、スマホおトク術』など20冊あまり。Web媒体は日経XTECH、Biz Clipなどに執筆。日経XTECHの「信州ITラプソディ」は、10年にわたって長期連載した人気コラム(バックナンバーあり)。紙媒体では日経PC21、日経パソコン、日本経済新聞などにも執筆。現在は、日経PC21に「青木恵美のIT生活羅針盤」、Biz Clipに本連載「IT時事ネタキーワード これが気になる!」を好評連載中。
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